白内障手術体験記
- 江川誠一
- 1 日前
- 読了時間: 3分
2025年1月に白内障手術をした。4月の3ヶ月検診にて術後良好により通院を終えた。多くの人が加齢により通る道であり、この体験を共有させていただきたい。
手術は最初左眼、1週間後右眼。濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを入れるというもの。水晶体は厚みを変化させてピントを調節するが、眼内レンズはそれができない。よって一般的な”単焦点”眼内レンズは眼鏡等が必要になる。私は眼鏡なしを夢見て”多焦点”眼内レンズを選んだ。多焦点のデメリットは、光の散乱によるギラつきが生じる可能性があることと、保険適用外で値が張ることとである。これらに加え、装着できない可能性があることについて説明を受けたが、まさか術中にそれが発覚するとは想像すらしなかった。
手術開始。テープで常時瞼を開けた状態にされ、まず麻酔を点眼、以降常に眼に洗浄灌流液をかけられる。視界はほぼ真っ白。3つの光源が常に眩しく見え、そこに集中するよう言われて眼球を動かさないように必死。手術器具の陰がうっすらと見えたり、眼球をこすられたり何か入ってきてるような感触が続く。痛みはない。次に機械音か効果音なのかわからないサウンドが不気味に響き、精神的にきつい時間が続く。たぶん濁った水晶体を超音波で破壊し吸い取る時間帯。途中、目の前が灰色になる瞬間があり怖かった。ここまで10数分。
左眼の時は、ここで医師から看護師に「レンズ準備」との発声が聞こえたが、右眼では発声は私に向けられた。
「水晶体を支えていたチン小帯が脆い。そのため多焦点レンズは固定しにくくお勧めしない。ズレたとたん視力が落ちる。単焦点だと許容できる。多焦点か単焦点か、単焦点ならピントをどこに合わせるか今決めてください」

手術台で瞼を開かれた状態、しかもじゃぶじゃぶと洗浄液をぶっかけられながら、先生の表情を見ることなく決めるのはなかなかの難問であった。事前にこの可能性をインフォームドコンセントされてたなと後で思い出した。
手術後半戦開始。近くにピントを合わせた単焦点レンズを挿入。細かな固定作業が長く続く。黒目を上から指で何度か押されたような気がする。痛みはない。右眼の手術時間は通しで30分ほどだったと思う(左眼は20分ぐらい)。
今の状態については、左眼は遠くも近くもよく見えるが、右眼は遠くが見えにくい。スマホもパソコンも裸眼で問題なし。裸眼での運転も可能だが夜はちょっと怖いので、度を変えた眼鏡で運転している。手術を絶対しなくちゃいけない状態ではなかったが、理想的な姿になる可能性が高いと思い納得して選んだ道。結果はかなり残念だが、術前よりQOLが上がったことは間違いなく、改造の選択は一応成功としておきたい。
注:本ブログは筆者の連載「浮草の如く」(アスリックニュース)の2025年5月号からの転載である。





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