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  • 執筆者の写真江川誠一

パラレルワーカーな日々⑥

(本ブログはアスリックニュース2023年3月号からの転載である。)


2月16日に確定申告を終えた。

口座と連携したアプリで確定申告書類と決算書を作成し、スマホで電子申告。

青色申告とあわせて、このやり方は2年目なので楽勝である。


サラリーマン時代は、所得税や住民税の計算方法に興味がなく、給与明細で社会保険の控除額の大きさをみて、こんなに引かれるのかと思うだけであった。

年末調整はただただ面倒で、払い過ぎた税金を還付してもらえる仕組みと割り切って仕方なくやっていた。

主に被扶養者の壁とされている103万円や130万円についても、その壁を越えると何が起きるかぐらいは知ってはいたが、どうしてその壁の高さになるのかさえ深く知ろうとしなかった。


12年前から、業務外の委託料や講演料等をいただく機会が増え、確定申告を毎年するようになった。

そこで所得税や住民税の計算方法を理解した。

しかしながら単純な白色申告であり、副業に関する経費は算入せず、未来につながるような内容はなく、やはり面白い作業ではなかった。



そしてここ2年、全てのパラレルな仕事を、個人事業主として一括し青色申告している。

それまでの副業と違うのは次の3点。

  • まず、確定申告する金額が大きいこと。

  • 次に、適切な経費をもれなく計上し収入から控除していること。

  • そしてその結果、複式帳簿から決算書を作成していること。

所得税や住民税、さらには扶養の仕組みがより深く理解できるようになるとともに、個人事業としての成果や課題が数字で明確化されるようになった。

適切な節税手法や、売上目標、時間単価の計算にもつながる実に面白い作業である。


一方で作業を通じて、サラリーマンがフリーランスと比べて、税制上相当に優遇されていることを突きつけられる。

給与所得控除と青色申告特別控除の金額の差は大きい。

社会保険の労使折半がないことによる負担増と併せ、このこともまた起業等の選択を難しくしている。


このようなことを身を持って感じられたのは、脱サラしたからに他ならない。

大袈裟に言うと、金融リテラシー爆上がりである。

今の働き方「パラレルワーカー」の予期せぬ副産物であった。

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